ストレスと血糖値と糖質制限

今日は糖質制限3年目で自分に起きた謎の体調不良とその原因がストレスにあるのでは?ということについて考えてみたいと思います。

ストレスを感じると出るホルモン、コルチゾール

コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンの一つで、ストレスを受けた時に分泌が増えることから「ストレスホルモン」とも呼ばれてます。
アンチエイジングや健康マニアの界隈では非常に悪者あつかいをされることが多い物質で極力分泌すするのを避けるべきともいわれています。
コルチゾールの主な働きは、肝臓での糖の新生、筋肉でのたんぱく質代謝、脂肪組織での脂肪の分解などの代謝の促進、抗炎症および免疫抑制などで、生体にとって欠かすことのできないホルモンとなってます。
また、ステロイド系抗炎症薬として利用されています。これがコルチゾールの一般的な説明になりますが、一体コルチゾールの何が人体に悪影響をもたらすのか?が問題となります。

ストレスがかかりまくって慢性的にコルチゾールが出るようになるとどうなるか?

コルチゾールが精神面に与える影響

コルチゾールの分泌が慢性的に高くなると、うつ病、不眠症などの精神疾患、生活習慣病などのストレス関連疾患のリスクが高まるとされています。

コルチゾールが代謝に与える影響

自然ってすごい!というのも人は飢餓にきちんと対応できるように設計されています。狩猟採集時代に厳しい冬を乗り切るためや、狩りが上手く行かず食料がない場合、現代のニートの母親が風邪を引いて食事を作れない場合など、食べ物が不足した時は体のあらゆる細胞に飢餓を伝え、代謝を下げることでピンチを乗り切ります。これぞコルチゾールの役目。
このとき、脂肪がエネルギーに使われるスピードも遅くなるため、コルチゾールが原因で太る可能性が示唆されています。

インスリン抵抗性(インスリンレジスタンス)
コルチゾールには、タンパク質をアミノ酸に分解する “異化作用” があります。筋肉はタンパク質から作られていることはご存知だとおもいますが、コルチゾールは体に燃料が必要だと感じればタンパク質を分解してアミノ酸を作ります。分解されてできたアミノ酸は、“糖新生” というプロセスを経てグルコース (ブドウ糖) に変わります。このグルコースが体のストレスに対して有効であるからです。
パレオダイエットで有名な崎谷医師は、砂糖こそがストレスに対する最高のクスリであって、巷で言われている砂糖中毒というのは体がストレスを感じているときに砂糖を欲する反応だと著書「糖尿病は砂糖で治す」の中で述べられています。

運動で血中のグルコース (血糖) が使われない場合、それを貯蔵に回して血糖値を正常に戻す必要があり、インスリンが分泌されることになります。
代謝そのものというよりは、過剰なコルチゾールによって調整不全に陥った血糖代謝によって体が太るといえます。太るのは糖の代謝を上手くできない自分の体に原因があるといえます。

コルチゾールを作る副腎もダメージを受けちゃう

コルチゾールが慢性的にでちゃうと、いわゆる副腎疲労と呼ばれる状態になります。副腎は酸化に弱いといわれています。副腎の疲労を防ぐためには、ビタミンCやビタミンE、亜鉛やセレンなどの抗酸化物質を積極的に取ることがよいといわれています。そのなかでもビタミンCは重要です。体内でビタミンCの濃度が高く、消費する量が多い臓器が副腎であると言われているからです。副腎がコルチゾールを合成するときも分解するときも活性酸素を発生させるため、そのダメージを防ぐ必要があります。
さらに、コルチゾールには免疫を担当するT細胞を殺してしまう作用もあります。免疫系もおさえちゃうことで、アレルギーの悪化やガンの発生につながると考えられています。コルチゾールが慢性的に出る=ストレスフルな状態がいかに悪いか。

原因不明の体調不良はストレスのせい??

1年ほど前、日常でストレスを感じると、なんか胸のあたりが痛んで(みぞおちあたりにハリがでる感じ)気づいたらそれが継続していました。そしてそれがだんだんひどくなってきて、ちょっと耐えるのもしんどい感じになったから病院に行っていろいろ検査や診察をしてもらうも原因不明。不定愁訴やら自律神経やらって感じでクスリを出されてそれを飲んでも症状は改善せず。おまけに寝付きが悪くなったり眠っても途中で覚醒してしまってどんどんコンディションは悪くなる一方。そんなときに読んだのが「たがしゅう」先生のブログ
たがしゅう先生は糖質制限を自ら実践していて、その解説は非常にわかりやすく頭にサクッと入り込んできます。ブログを読むたび新たな勉強になる。そんな素敵なブログです。
そのブログにはストレスがかかっているときは糖質制限が上手くいかないと書いてあった。

やせ型非筋肉質の人が糖質制限を実践すると、コレステロールが急上昇してLow T3症候群を呈し、めまい、脱力、倦怠感などの症状をきたす?

このような文言がたがしゅう先生のブログにあったため、痩せ型な自分はもしかしたら?とおもって甲状腺の検査をしました。幸いにも甲状腺には全く問題はなく、T3もT4もどちらも正常の範囲内という結果でした。
では何が原因なのか?そう考えていろいろ調べていたらたがしゅう先生のブログにこんな記述が


ストレスがかかればストレスホルモンが出ます。これによりストレス性の血糖上昇が緩く駆動され続けてケトン体をうまく利用することができなくなります。

https://tagashuu.blog.fc2.com/blog-entry-1484.html

なるほどー。せっかく糖質制限をしてケトン体を利用しようとしてもストレスによって上手くできない状態に陥っているんだと考えました。
であれば、いったん糖質制限をやめて糖質を取ったらどうなるかを試して見ればいいじゃん!そう思って糖質を取る方向に舵を向けました。

糖質摂取へのとまどい

今まで糖質制限をしていて、抱えていた体調不良が良くなったり、肌が綺麗になったり、体重がめっちゃ減少したり、様々な健康上のメリットを体感していました。糖質取り始めたらまた元に戻っちゃうのか?なんて不安もありました。
そして糖質は「毒」のようなものであるとセルフ洗脳の状態にあったため、糖質摂取への戸惑いが生じていました。そんなとき、ふと原点に帰ってみようと感じたのです。

原点回帰。シリコンバレー式最強の食事

自分が食事や健康に気にかけるようになったのは、運動してもへっこまないお腹と原因不明の腰痛を始めとした体調不良に襲われ、ふとしたきっかけで書店で目にした「シリコンバレー式最強の食事」を読んでみたからです。
久しぶりに読み返してみると、筆者であるデイブ氏は「糖質を取ると太ることは認めつつも、摂取しなさすぎも体調を崩すことになる」としっかり書いてありました。
まさか見落としていた!読んでいたけど頭から抜け落ちていた?
断続的な断食(リーンゲインズ)と糖質制限を組み合わせると面白いように体重が落ちていくのでダイエットだけを追い求めていたのかもしれない。
この本にはケトン体(脂肪)と糖質のハイブリッドで体を動かすことが推奨されていたので、迷いなく糖質を摂取しはじめることができました。

糖質を摂り始めて体調不良はどうなったか?

糖質を摂り始めると、体はどんどん元気になっていきました。今ではストレスを感じても以前ほどの不快感や苦しみはありません。寝る前に黒糖をかじると入眠もスムーズだし途中覚醒もなくなりました。
砂糖は「毒」ではなかった。砂糖はストレスに対する最も有効なクスリでした。少なくともあのときの自分にとっては。
ただ、やっぱり体重は増えます。糖質を摂り始めて6ヶ月くらい経つけど5キロほど増えました。
また許容できないくらい太り始めたら糖質やめます。糖質制限で簡単に痩せることができるってわかってると気持ちは楽。

砂糖恐怖症を克服させてくれたもう一つの本

それが「糖尿病は砂糖で治す」というパレオダイエッター崎谷医師の本です。
糖が悪いのではなく、糖を代謝できない自分の体が悪い。糖の代謝こそが生命の根源であって砂糖(フルクトースとグルコースの複合体)こそが最重要物質であるといった内容が事細かに書かれています。
砂糖は「毒」だと思っていた自分にとっては常識の外側から理解不能な一撃を喰らいました。ただ、今の自分の状況に当てはめると腑に落ちて自然と理解できるのが不思議なところ。

現在の栄養状況

今は適糖、高タンパク食、メガビタミンでやってます。
タンパク質は体重×3gくらい。
糖質は200~300gくらい。運動する、しないで量は調整してます。
そしてビタミンABCDEKをメガ量で。あとタウリンも。ストレスがあるとこれらの消費も多くなるから多すぎるくらいを取っておいたほうがいいです。
糖の代謝ができる体を目指していきます。ミトコンドリアを大切に。



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